20080721
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全部かけるまで出さないって言ってたのですが、自分自身を待っていたら8月が終わりそうなので。
ブルース/ピーター卿/バーティー、付属する執事・従僕ならびに友人、ヴィラン
クロスオーバーです。ほぼわたしの満足のために書かれています。今しばらくお付き合いくださいませ。
ブルース/ピーター卿/バーティー、付属する執事・従僕ならびに友人、ヴィラン
クロスオーバーです。ほぼわたしの満足のために書かれています。今しばらくお付き合いくださいませ。
(1)
「……そういうわけですから、どうしてもあなたにおすがりするしかないと思いましたの」
その美女は理知的な眼差しにやや憂いを込めて、ピーター卿を見つめた。
美しい銀髪を丁寧に帽子に押し込め、大きなサングラスで用心深く顔を隠してここまで来た。つまりは狙われていると肌身に感じているのだろう。
洗練された華やかな衣裳を好む人物だと聞いていたのに、今は質素に感じられるほど地味なパンツスーツを着ていることもそういう理由かも知れない。しかしこの女性がいざというときに走って逃げるだろうか。巨悪にさえ立ち向かっていきそうな光が眼差しにある。
「お受けくださいますか。あなたの名誉が傷つくようなことになりましたら、きちんと釈明いたします」
「なぜ、僕に。――いや、もちろん、紹介者のアーバスノット夫人は信頼できる人物です。でも、あなたがなぜ僕を信用されるのです?世間の評判など当てにならないとよくご存知のはずだ。あなたからすれば僕だって初対面ですし、しかも趣味で探偵をしている男なんて胡散臭いと思いますが?」
ピーター卿は薄く笑ったが、美女は動じることなく、ハンドバッグから一枚の写真を取り出した。彼女とその傍らで柔らかく笑う青年、そのどちらの視線もカメラを向いていない。だが隠し撮りというわけでもないようだ。どこかのパーティーでの、おそらくプレス用のスナップ。
「ブルース・ウェイン」
「彼のお友達でいらっしゃる。それだけで十分です」
「あなたは、彼の…?」
艶然、という言葉がぴったりに、彼女は唇を吊り上げた。
「友人ですわ。でも彼には頼めません。私、今回の黒幕はレックス・ルーサーだと思っております」
「ああ、ウェイン産業と技術提携するとか話が出ていますね。……よろしい。お受けしましょう」
ピーター卿は頷き、その二日後、メトロポリスをハーレクインが駆け抜けた。
「……そういうわけですから、どうしてもあなたにおすがりするしかないと思いましたの」
その美女は理知的な眼差しにやや憂いを込めて、ピーター卿を見つめた。
美しい銀髪を丁寧に帽子に押し込め、大きなサングラスで用心深く顔を隠してここまで来た。つまりは狙われていると肌身に感じているのだろう。
洗練された華やかな衣裳を好む人物だと聞いていたのに、今は質素に感じられるほど地味なパンツスーツを着ていることもそういう理由かも知れない。しかしこの女性がいざというときに走って逃げるだろうか。巨悪にさえ立ち向かっていきそうな光が眼差しにある。
「お受けくださいますか。あなたの名誉が傷つくようなことになりましたら、きちんと釈明いたします」
「なぜ、僕に。――いや、もちろん、紹介者のアーバスノット夫人は信頼できる人物です。でも、あなたがなぜ僕を信用されるのです?世間の評判など当てにならないとよくご存知のはずだ。あなたからすれば僕だって初対面ですし、しかも趣味で探偵をしている男なんて胡散臭いと思いますが?」
ピーター卿は薄く笑ったが、美女は動じることなく、ハンドバッグから一枚の写真を取り出した。彼女とその傍らで柔らかく笑う青年、そのどちらの視線もカメラを向いていない。だが隠し撮りというわけでもないようだ。どこかのパーティーでの、おそらくプレス用のスナップ。
「ブルース・ウェイン」
「彼のお友達でいらっしゃる。それだけで十分です」
「あなたは、彼の…?」
艶然、という言葉がぴったりに、彼女は唇を吊り上げた。
「友人ですわ。でも彼には頼めません。私、今回の黒幕はレックス・ルーサーだと思っております」
「ああ、ウェイン産業と技術提携するとか話が出ていますね。……よろしい。お受けしましょう」
ピーター卿は頷き、その二日後、メトロポリスをハーレクインが駆け抜けた。
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